先月の14日(キリストの聖体の祭日)に、私たちの小教区では新しく9人の兄弟姉妹を迎え、2人の小学生が初聖体拝領をしました。喜びと感謝のうちに、新しい兄弟姉妹と共に新たな気持ちと心で前進したいと思います。

新型コロナウィルス禍のため、東京オリンピック・パラリンピックが延期されました。今年行われなくても、オリンピック憲章のオリンピズム根本原則に「・・・いかなる種類の差別も受けることなく・・・友情、連帯、フェアプレーの精神とともに相互理解が求められる・・・」と謳われ、互いを理解し連帯一致するという目標は引き継がれています。

カトリック教会は国際オリンピック委員会よりもはるかに大きい組織です。その信条の中に「・・・聖なる普遍の教会、聖徒の交わり、・・・を信じます」があります。第2バチカン公会議は「教会はキリストにおけるいわば秘跡、すなわち神との親密な交わりと全人類の一致のしるしであり道具である」と定義しました。教会は、父と子と聖霊の三位一体の神との交わりへと人々を招く使命を担っているのです。キリストの救いの使命を果たすため、教会は自らが交わりと一致のしるし、そして道具となるように努めなければなりません。教会の交わりと一致の源泉は聖体の秘跡です。聖体によって、キリストとの一致、またキリスト者相互の一致が図られます。柔和で謙遜なキリストに於いて「交わりの中の交わり」あるいは「一致の中の一致」があります。キリストは遜って柔和な態度で全人類を受け入れ、救ってくださいました。キリスト者の私たちもこの交わりと一致を実現するために、互いに受け入れ合っていかなければなりません。

新型コロナウィルス禍に伴う混乱の中にあって、私たちの周りにいる多くの外国人も、多くの困難に直面しています。今、彼らには物質だけでなく、精神的な支え、霊的なよりどころが必要なのです。司牧者であり阪神地区長である私は、地区司祭たちに意見を聞き、当教会の議長団はじめ、評議会の賛同をいただき、原則毎月1回ベトナム語ミサをささげることにしました。ミッションの一つに“外国人と共に祈る”を掲げて新設された青少年委員会とも意見を交わし、これからも協力を得ながら、手探りで外国人と共に祈る環境を整えていきたいと考えております。何かが始まることによって不安と議論があるとは思いますが、互いに受け入れ理解し合うことで一致が生まれます。

どうか、ご理解とご協力をよろしくお願いします。祈りのうちに!