全世界のカトリック信者たちが「アレルヤ」の賛美を歌いながら復活節を過ごしています。5月は自然の光の中で多くの色鮮やかな花々が咲いています。そして教会の典礼では、復活節の光のもとでキリストの神秘が示されています。自然界と典礼の両方において喜びに満たされたこの月を、教会は伝統的におとめマリアに捧げる月としています。マリアは被造物の中で最も美しく咲いた花です。初期キリスト教共同体の謙遜とつつしみの代表者であり、霊的中心です。現代の教会は大きな喜びをもって神の母を崇敬しており、キリストの神秘とその本質を大切にしています。
聖アウグスティヌスは「信者が教会のうちに新たに生まれることに、マリアが愛をもって協力した」と述べています。聖大レオは、「頭(かしら)の誕生は体の誕生でもある」と述べて、マリアは神の子キリストの母であると同時に、神秘体の母、すなわちキリストの聖体を受けて一つとなったすべての信徒の母であることを示しています。それはマリアが神の母であること、そして十字架上で頂点に達した贖い主のわざにマリアが深く一致しているからと言えるでしょう。
福者教皇パウロ6世は、1964年 11月 21日、第2バチカン公会議第3会期の閉会に際し、聖なるおとめマリアを「教会の母」と宣言しました。それは「マリアが、信徒であれ、司牧者であれ、マリアを最愛の母と呼ぶすべてのキリスト者の母であるということであり、すべてのキリスト者が、最も甘美なこの称号をもって、今後いっそう神の母に敬意を払い、取り次ぎを願うよう」定めました。
2018年 2月 11日、教皇フランシスコは、教会の誕生日である聖霊降臨の祭日の翌日の月曜日を「教会の母聖マリア」の記念日に定めました。教皇は、マリアへの信心を奨励することが、司牧者と奉献生活者と信徒における教会の母性の感覚を養い、真正なマリアへの信心の成長にも大きく働くものと考えられたからです。この祭儀は、キリスト者の生活の成長が、十字架の神秘、聖体の秘跡におけるキリストの奉献、そしてあがない主の母であり、あがなわれた者の母であり、神に自らをささげたおとめであるマリアに固く結ばれているべきことを思い起こすために役立つことでしょう。
5 月 12 日(日)8時 30 分からマリア祭が行われます。母なる聖母マリアに美しい花々をささげて心を込めて祈りましょう。そして、「教会の母 聖マリア」の取り次ぎによって、実りある「信徒集会」と小教区の活性化のために祈りましょう。信徒集会にご参加ください。感謝と祈りのうちに!!!