遠くの山はもう薄らと雪化粧。冬支度に心急ぐ一方で、一旦落ち着いたように見えるコロナ感染者がまた増えるのではないかと心配しながら過ごしているこの頃ですが、皆様はいかがお過ごしでしょうか。
12月は一年間を振り返る季節です。私たちキリスト信者は、今年は11月28日から待降節に入り、クリスマスに向けて、心や生活のあり方を神に向け直す期間です。
待降節第一主日から典礼は、典礼暦年の最初の重要な期間、主の降誕を準備する待降節を、期待と希望の時として生きるよう招いています。
私たちは生きていく上で、善い時も悪い時も、光も闇もあることをよく知っています。私たちは誰もが失望の時や、うまくいかない時、迷いの時を経験します。さらに、これまでのコロナ禍によるパンデミックは、多くの人々を不安と恐怖に陥れています。このような中に生きる人々は、悲観的になったり、自分の中に閉じこもったり、無気力に陥る危険があります。
このような状況に置かれる私たちはどうしたら良いのでしょうか。これについて詩編作者は「我らの魂は主を待つ。主は我らの助け、我らの盾。我らの心は喜び、聖なる御名に依り頼む」(詩編33・20-21)と良い示唆を与えてくれます。主に対する信頼に満ちた期待と希望は、困難な時にも、勇気と慰めを与えてくれるからです。
待降節は、絶え間なき希望への呼びかけです。待降節は、いつも人類の歴史の中に神の現存を思い起こさせてくれる時です。神は、私たちを支え助けるために、私たちの傍らを歩まれるインマヌエルです。神は、私たちの期待を裏切ることがなく、人類の罪をご自分の上に引き受けるために、人となられました。世の終わりまで私たちと共におられる方です。
私たちの傍らにいて共に歩まれる神・インマヌエルに信頼と希望をおき、イエス・キリストがすべての人の心に来られることを祈りつつ、この待降節を過ごしていきましょう。
神の救いのみことばを静かに待ち、聴き、受け入れ、身に宿された聖母マリアを見倣って、私たちも期待と希望をもってこれからも歩むことができますように。希望のうちに神の救いを待つ方である聖母マリアが、典礼上の新しい年を歩む私たちを見守ってくださいますように。
良いクリスマスを迎えるために、待降節の黙想会を12月12日(日)9時ミサから計画しています。多くの方の参加を心よりお待ちしております。お祈りのうちに!