9月1日から10月4日までの「すべてのいのちを守るための月間」も早や過ぎようとしています。引き続き、自分の罪深さを認め、神に立ち返り、新たな心と行いをもって生きることができますように。

今年も、全世界のカトリック教会は、世界宣教月間(毎年 10月)と「世界宣教の日」(今年は10月22日)を祝います。3年半が経過するコロナ禍の世界的大流行に加え、ロシアとウクライナの戦争、各地の紛争と地震などに私たちは大きな悲しみと驚きを受け、不安を抱えながら毎日を過ごしています。この状況にあって、2023年世界宣教の日・教皇メッセージのテーマは「燃える心、踏み出す足」(ルカ24・13-35参照)です。

最初の弟子たちと同じように、私たちは過ち、弱さ、悲しみや落胆などを感じ、困難に思う時もあるでしょう。エマオへの道での二人の弟子たちと同じように、復活した主キリストは、必ず私たちと共におられ、私たちの犠牲と寛大さを理解し、心に火をつけ、心を照らし、変えてくださるのです。復活した主キリストにいつも寄り添っていただき、主の霊からもたらされる力と知恵をもって救いの 神秘を世に宣べ伝えられるよう、主に自分の心を燃え上がらせ、照らし、変えていただきましょう。

そして弟子たちと同じように、私たちも「時を移さず出発して」いくことを呼びかけられています。かつてないほどにおびただしい数の不正義、分裂、戦争で傷ついている人類にはキリストにおける平和と救いの福音が必要です。地の果てに至るまで、すべての人、すべての民族に福音を伝えられますように。

急務である教会の宣教活動には、当然ながら、あらゆるレベルで、聖職者・奉献生活者だけではなく、信者一人ひとりに、これまで以上に緊密な宣教協力が求められています。これは教会が「交わり、参加、宣教」をキーワードに進めているシノドスの歩みに欠かせない目標です。

これからも私たちの宣教が必要です。今月は特にロザリオの祈りを通して主イエスの生涯と、教会の母であり、福音宣教の星であり、道である聖マリアの姿を模範として、私たち一人ひとりも福音宣教の奉仕に目覚め、その働きがますます助けられるよう、マリアの取次を願って祈りましょう。また復活の主との出会いに照らされ、その霊に励まされ、燃える心で、開いた目で、踏み出す足で再び出向いていきましょう。

「シノドスの歩みに合わせて、社会に福音を宣べ伝える使命を思い起こさせてくださいますように」という10月の「日本の教会の祈り」に心を合わせて祈りましょう。