復活節の喜びと平和と祝福のうちに若葉が美しく輝く季節になりました。五月は、神の民がとりわけ熱心におとめマリアへの愛と崇敬を示す月です。今年の五月には復活節を過ごしながら「主の昇天」「聖霊降臨の主日」「三位一体の主日」を迎え祝います。
聖霊は三位一体の神の一つの位格です。「聖霊の続唱」の中に、聖霊は貧しい人の父、心の光、証の力を注ぐ方、優しい心の友、爽やかな憩い、ゆるぐことのない拠りどころ、苦しむときの励まし、暑さの安らい、憂いの時の慰め、恵み溢れる光、信じる者の心を満たす光、汚れたものを清め、すさみを潤し、受けた痛手をいやす方、固い心を和らげ、冷たさを温め、乱れた心を正す方などと述べられています。
ガラテヤの教会への手紙の中に聖パウロは、「霊の結ぶ実は愛であり、喜び、平和、寛容、親切、善意、誠実、柔和、節制です」(ガラテヤ5・22-23)と書いています。彼は同じ手紙に「私たちは、霊の導きに従って生きているなら、霊の導きに従ってまた前進しましょう」(同5・25)と呼び掛けています。
新型コロナウイルス感染「第4派」は大型連休前を直撃し、コロナ破綻も増加傾向で、経済等への悪影響は一段と深刻になるでしょう。感染力の高い変異株が流行の主流となり、私たちは心身ともにアンバランスになるかもしれません。
ですから今こそ聖霊の導きに耳を傾けながら識別して行動しましょう。コロナだけでなく、多くの危機の中で私たち一人ひとりは教会がどう決めているとか、政府がどう決めているとかではなくて、神の声を聴いてそれを私たちが責任をもって自分で選んで行動していくしかないわけです。今こそ皆様一人ひとりの識別力、一人ひとりの責任ある判断と行動が極めて重要な時です。神様がどのように自分に呼びかけておられるのか聖霊に心を開きましょう。
今年の五月に予定していたマリア祭、信徒集会及びロザリオ共同祈りは、残念ながら新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言が出されたために、中止することになりました。
聖霊が注がれた時に、使徒たちと共にそこにおられ、聖霊降臨の驚きを体験した初代共同体の中心人物であったマリアのことを思い巡らしましょう。聖母マリアと使徒たちの取り次ぎによって人間家族全体がさらに強く結ばれ、分裂せずにこの危機を乗り越えられるよう、パンデミック後の教会・世界を前向きにより良く築く勇気がもたらされるよう、宣教への情熱が教会にもたらされるよう願い求めましょう。 祈りと一致のうちに!