今年の平和旬間行事は、2週間にわたり「平和祈願」ミサを捧げ、特に8月13日の9時ミサは、「聖イエス会アンネのバラの教会」の牧師夫妻と信徒約50名の兄弟姉妹をお招きし、講話をいただきました。平和旬間行事を通して過去の惨禍を忘れず、シノドスの精神で、教派や国籍を越えて交わり、祈り、愛の殉教者聖コルベとアンネの生き方を通して共に平和のために働くことを再確認できて感謝しています。
日本のカトリック教会は、毎年9月1日の「被造物を大切にする世界祈願日」から10月4日のアッシジの聖フランシスコの祝日までを「すべてのいのちを守るための月間」として定め、行動しています。
教皇フランシスコは、今年の同祈願日に先立つメッセージで、環境に関わる不正義に触れ、「貧しい人や次世代の子らに対するこの不正義を止めるために声を上げましょう」、「無数の細流や渓流のように、わたしたちもいずれは合流して一つの大河に流れ込み、この驚くべき地球のいのちと人類家族のいのちを、これから先何世代にもわたって潤せるのか—。手を取り合って正義と平和の流れが地球全体を巡るよう、果敢に歩んでいきましょう」と呼びかけています。
昨年10月、日本カトリック司教団は日本の教会が総合的なエコロジーの歩みを共にするためのサポートとして「ラウダート・シ」デスクを設置しました。今年の責任司教談話には、今年から「すべてのいのちを守るための月間」をより豊かに過ごすための呼びかけを行うとあります。毎年共通して呼びかける行動は、 以下の通りです。
・毎年9月第一日曜日(被造物を大切にする世界祈願日)に、全国で「すべてのいのちを守るためのキリスト者の祈り」等、エコロジカルな回心を促す祈りをささげる。
・本月間の趣旨を心に留め、他教派・他宗教との連携も視野に入れて、祈りと行動のうちに「総合的なエコロジー」の実践に取り組む。
・「総合的なエコロジー」についての理解を育み、エコロジカルな教育を推進する。特に子どもや青年が、楽しく主体的に取り組めるよう工夫する。
・行政、自治体、環境保護に取り組む諸団体と連携して活動する。
9月中には「被造物を大切にする世界祈願日」「世界難民移住移動者の日」「敬老の日」もあります。「社会の周辺に追いやられて非人道的な環境の中で生活する人々が、社会の仕組みから見落とされたり、必要のない者として扱われたりすることがありませんように」という教皇の意向、「地球温暖化を止めるために働く人たちを力づけてくださいますように」という日本の教会の意向を合わせて祈りながら行動しましょう。