聖年の降誕祭と新年を迎えるにあたり、兄弟姉妹の皆様に心からお祝い申し上げます。
世界平和と兄弟姉妹愛を願いつつ、皆様と皆様の心におられる方々の上に神様からの豊かなお恵みが注がれるようにお祈りいたします。
降誕祭に、私たちのまなざしと心はベツレヘムに向いています。「今日ダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになった」(ルカ2・11)。これは「大きな喜び」のお知らせです。「大きな喜び」はその場限りの幸せや気晴らしの喜びではなく、「素晴らしい」喜びです。なぜなら、神の御ひとり子は人間の私たちと同じ身分を引き受けてくださり、「ひとりのみどりごが私たちのために生まれた。ひとりの男の子が私たちのために与えられた」(イザヤ9・5)からです。心から喜びましょう。たとえ傷を抱え、自信を失い、迷い、絶望したとしても、共に喜びましょう。
この大きな喜びと平和のうちに、回心のお恵みを願い求めながら、神からの恩赦を受け、神と和解し、兄弟姉妹との連帯、希望、正義、共に神に奉仕する心を育みましょう。また、「貧しい人に良い知らせを伝え、打ち砕かれた心を包み、捕らわれ人には自由を、つながれている人には解放を告知」(イザヤ61・1)という主の呼びかけに応えて通常聖年を過ごしましょう。
2025年の通常聖年の大勅書『希望は欺かない』で教皇フランシスコは「次の聖年は、ついえることのない希望、神への希望を際立たせる聖なる年です。この聖年が、教会と社会とに、人間どうしのかかわりに、国際関係に、すべての人の尊厳の促進に、被造界の保護に、なくてはならない信頼を取り戻せるよう、わたしたちを助けてくれますように。信じる者のあかしが、この世におけるまことの希望のパン種となり、新しい天と新しい地(二ペトロ3・13参照)―主の約束の実現へと向かう、諸国民が正義と調和のうちに住まう場所―を告げるものとなりますように」と述べました。
教皇フランシスコの言葉を心に留め、全教会の兄弟姉妹と共に「熱心な信仰、生きた希望、実践的な愛」をもって聖年の歩みを進めていきましょう。
いつも絶えず、公私ともにお祈り、お心遣い、ご協力をいただき、感謝申し上げます。皆様の上に神の祝福が豊かに注がれますようにお祈りいたします。年明けに膝の半月板の手術でしばらく入院することになり、ご心配とご迷惑をお掛けしますが、お祈りとご理解をよろしくお願いいたします。
大きな喜びと祈りと感謝のうちに。