アッシジの聖フランシスコの帰天800周年を祝う中、今年も平和旬間・月間を迎えました。戦争や対立、貧富の差によって人々の心が分断されていた時代に、聖フランシスコは、武力や権力によってではなく、謙遜と愛、兄弟性によって平和を築こうとしました。彼にとって平和とは、単に争いがない、ということではなく、神との和解、人同士の和解、そして被造物との調和の中に生きることでした。
教皇レオ14世は、フランシスコ会家族総長たちへの手紙の中で、この平和について触れ、「武器のない、武器を取り除く、謙遜で忍耐強い平和」を私たちに思い起こさせてくださいます。
真の平和は、人間が自らの力だけで築き上げるものではなく、神から与えられる恵みなのです。それは暴力によるものではなく、愛の穏やかな力によって憎しみに打ち勝ち、「すべての壁を打ち壊す和解の源泉」となるものです。
世界各地では今なお戦争や紛争が続き、多くの兄弟姉妹が不安や孤独、苦しみの中に置かれています。また、私たちの日常生活においても、地域社会や職場、家庭の中での対立や分裂を目にすることがあります。
このような時代だからこそ、キリスト者である私たちは、「あなたがたに平和があるように」(ヨハネ20・19、21)という主キリストのみことばを深く黙想し、「平和をつくる者」となる使命を改めて心に刻みましょう。祈りの中で神の愛に身を委ね、赦しを学び、自分自身の心を整えて生きていきましょう。相手を批判する言葉よりも励ます言葉を、分裂を招く行動よりも和解を促す行動を選びましょう。小さな親切や思いやりシノドス性を示す姿勢は、家庭や職場、教会共同体、地域社会の中で平和の種を蒔くことになります。
アッシジの聖フランシスコの足跡に従いながら、「平和は自分から始まる」という心を忘れず、共同体として、またキリスト者として、たゆむことなく善を行い、絶えず新たに生まれ変わっていけますように。そして一人ひとりが、「神よ、わたしを平和のために働く者としてください」という祈りを自らの祈りとし、キリストから与えられる平和を周りの人々へ届ける者となりましょう。
聖フランシスコの取り次ぎを願いながら、平和の源である神が私たちの心と共同体に豊かな平和を与えてくださるよう祈りましょう。
今月20日(月・祝)午前10時より、仁川教会において阪神地区平和祈願ミサおよび関連行事が行われます。ぜひ平和のために心を合わせて祈り、手をつないで平和をつくっていきましょう。
