2025 年9月7日(日)年間第23主日にサンピエトロ広場において教皇レオ
14 世の司式で列聖式が執り行われ、二人の若い福者ピエル・ジョルジョ・フラッ
サーティとカルロ・アクーティスが列聖されました。聖ピエル(1901‐1925)は
20 世紀初頭の若者であり、聖カルロ(1991‐2006)は現代の十代の若者です。
残念なことに二人とも歳若くして亡くなりましたが、イエスを愛し、イエスのた
めに進んですべてを捧げた青年達です。
聖ピエル・ジョルジョは多くの教会と学校のグループを通して主と出会いまし
た。そして祈りと友愛とカリタスのうちに、生きることの喜び、キリスト者であ
ることの喜びに包まれ、主を証ししました。彼は積極的に当時の社会に関わり、
政治活動にも参画し、熱心に貧しい人々への奉仕に身を捧げました。
一方、聖カルロ・アクーティスは、家庭と学校で、そして何よりも小教区共同
体で捧げられた秘跡のうちに、イエスと出会いました。彼は、日々の暮らしの中
で、祈りとスポーツ、勉学と愛を無理なく両立させながら成長しました。そし
て、得意だったコンピューターやインターネットの知識を活かして、キリスト教
の教え、信仰の喜び、困っている人々や兄弟姉妹への愛を広く宣べ伝えました。
二人とも平凡ではありますが、それ故に大切な日々の営み(すなわち、毎日の
ミサ、祈り、聖体礼拝、頻繁な告解、聖母マリアと聖人たちへの信心、慈善のわ
ざなど)を通じて神と兄弟姉妹への愛を育みました。そして、聖人とマリアに深
い信心をもち、慈善のわざを惜しみなく実践しました。
ここでは二人の生涯のすべてを伝えることができませんが、機会を見つけて生
前の数々のエピソードに触れていただけるとよいと思います。
今年10月19日(年間第29主日)は、「世界宣教の日」です。
列聖された二人の生き方を知り、私たち個人として、また小教区として、福音
宣教のために何ができるかを改めて考えてみたいと思います。まずは自分ができ
る身近なことから始めてみましょう。神と兄弟姉妹への愛を育み、少しずつ自分
自身を高みに向けて生きていくことが大切です。そして小教区共同体として宣教
の実践のために、力を合わせて、謙虚な態度で多様性を重んじ、互いに不完全さ
を受け入れ合って霊性を深めていく必要があります。
キリスト者として宣教に向ける気持ちを新たにし、神から与えられた才能を活か
し、謙遜と奉仕の心をもって進んでいきましょう。
