✠ PAX ET BONUM 和と善
今年も私たちは、広島と長崎に原子爆弾が投下された8月を迎えます。1945年8月 6日の広島、8月9日の長崎。人類史上初めて使用された核兵器は、一瞬にして多くの尊い命を奪い、家族を引き裂き、町を廃墟へと変えました。生き残った人々も深い苦しみと悲しみを背負うことになりました。あれから長い年月が経った今日もなお、世界の国々で軍事力の質・量を増大することによって戦争や武力紛争が絶えることなく、多くの人々が平和を求めて叫び続けています。
広島と長崎の悲劇は過去の出来事ではありません。今日も私たちの心と社会の中にこのことを深く刻み、平和を築いていかなければなりません。平和を脅かすものは戦争だけではありません。貧困、差別、排除、環境破壊、そして他者への無関心も大きな要因です。ですから、私たちは平和を願うだけではなく、人間の尊厳を守り、対話と連帯、関心をもって生きるべきでしょう。
今こそ、アッシジの聖フランシスコの生き方を思い起こして見倣って生きましょう。聖フランシスコは、剣ではなく福音を携え、敵対する人々の間に橋を架けました。彼はすべての人を兄弟姉妹として受け入れ、貧しい人々や弱い立場の人々に寄り添い、さらには自然界の被造物をも兄弟姉妹として愛しました。
聖フランシスコにとって平和とは、神との和解から始まるものでした。神との交わりの中で心に平和が宿る時、その平和は家庭へ、共同体へ、社会へと広がっていきます。だからこそ彼は、自らの生涯を通して平和の福音を証ししたのです。
私たちもまた、「平和を求める祈り」を心に刻んで生きようではありませんか。また、「平和を実現する人々は、幸いである」というみ言葉を生き、広島と長崎の犠牲者をはじめ、世界中の犠牲者の記憶を心に刻みながら、平和のために祈り、平和を築く者として歩んでいきましょう。家庭、共同体の中で愛し合って、和解と赦しを実践し、職場や地域で互いを尊重し、困難の中にある人々に手を差し伸べる小さな行いの一つひとつから始めて、神の平和をこの世界にもたらす種となりましょう。広島と長崎の犠牲者を追悼しながら、教会の平和への呼びかけに耳を傾け、聖フランシスコの足跡に従って歩んでまいりましょう。ぜひ、仁川小教区の平和旬間・月間の弔鐘、祈り、ミサなどを共に捧げ過ごしていきましょう
